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<日時>
 2010年3月21日(日)曇り時々晴れ(強風)
     月21日(月)晴れ

<行先>
 八ヶ岳連峰:横岳、硫黄岳(長野県)

<アクセス>
 電車:東京→茅野駅 (4時間)
 バス:茅野駅→美濃戸口(30分)

<アプローチ>
 美濃戸口→美濃戸 1h

<人数>
 単独

<コース>
 1日目(3/21):美濃戸~[南沢経由]~行者小屋~[地蔵尾根経由]~地蔵の頭~赤岳天望荘 [[計画:4.5h/実績:5h]]
 2日目(3/22):赤岳天望荘~横岳~硫黄岳~赤岳鉱泉~美濃戸[[計画:5.7h/実績:6h]]
                                 ※休憩時間は含まない。


<内容>
久々の雪の高山。

今回予定しているコースは厳しいトラバースが待ち受けている。
いつもの10本歯のアイゼンでは少し怖いと思った。
去年西穂高で滑落した感覚が脳裏をよぎるのだ。

道具をあまり買わない、道具選びに時間をかけない・・私であるが、さすがに命を守る最重要なアイテム。
山道具屋で じっくり時間をかけてアイゼンを選んだ。
店員の意見も伺い、参考にしつつ、、自分が欲しい刃と、自分の靴にFitするアイゼンを選んだ。
12本歯で歯が長く、自分の足のサイズをみて 力が伝わりやすいように刃の幅が広いものを購入した。


前日になり、決行日が迫る。
荷物の点検をしていると(遅いっ)、ロングスパッツやニットの帽子が、どこかにいってしまっているのに気付く。

引越しのドサクサでどこかにいったのか?
失くしたものが見つからないことは よくあること。
・・・とはいえ、ロングスパッツに関しては ショックがやや大きかった。

必須アイテムなので、しかたなくモンベルで購入。
しかし、、このスパッツが早くも2日後に切り裂かれるとは この時は・・・。


1日目(3/21):美濃戸口~南沢~地蔵尾根~赤岳天望荘

 この日は低気圧が北海道を抜けていく。
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 八ヶ岳付近の天気は・・・
  天気は、雨→晴れ(曇り)傾向。
  風は、強風→爆風 傾向。
  気温は、高め→低め 傾向。
 と予想された。

 当然山は雪だが、残雪期の葉境にあるこの季節。
 気温も高いため、標高低い麓は雨に振られる可能性が高いだろう。
 
 今日は稜線歩きはほとんどないので、
 どんな強風であっても 地蔵尾根にピッケルさえ刺さればよいと思ったが、
 それよりも麓で雨に降られ、体温とモチベーションを下げられることを恐れた。

 出発時間を、早くても9時、遅くても10時半・・と決めた。


6:20 出発
 いきなり寝坊。
 予定の5時台の電車は逃したものの、、6時台の電車には間に合う。

 しかし強風のため電車も遅延していた。
 東京を脱出するのに、、時間がかかる。。
 茅野駅には9:30までには着きたい。
 
 「10時までに茅野に着かないようだったら、今日の登山は諦めよう。」
 ・・・と思いながら夢の中へ。


 「次は茅野駅~」
 のアナウンスに目が覚めた。
 
 幸いにも関東を離れるうちに風は弱まり、電車も回復運転に務めたららしく、
 予定到着時刻に着いたようだ。
 
 「これなら 行けそう(9:37茅野駅発のバスに間に合う)だぞ。」



9:37 茅野駅出発(バス)
 茅野に到着し、八ヶ岳登山口である美濃戸口直行のバスに乗車する。
 乗客は私の他に若者登山者が1名だった。
 
 運転手が、私達を心配して言う。
 
 運転手「今日は登らないんでしょう?」
 
 私と若者「・・・」
 
 運転手「え?! 登るの!?
  まあ、私は山のことはよくわからないけど・・。
  首都圏の交通は大変なことになっているっていうし・・
  あんまり無理しないで。 なっ。ダメだったら
  戻ってくればいんだから」
  
 と・・優しいお言葉を戴く。
 
 「ええ、そうですね。」と頷く私。
 
 自分のイメージでは"行ける"と自信を抱きながらも、確信なく。
 ブランクによる体力低下と、遅い時間の行動のマイナス因子も
 しっかりと念頭にいれた。
 
 山に対して謙虚であれ。NHK プロフェッショナル 仕事の流儀 『山岳警備隊 分隊長「山田智敏 ...』より
 
 運転手「それにしても、今日は黄砂が凄いなあ。」

 と、外を見ながらいった。


 そう言われてみると空気が黄ばんで見えるなあ。
 八ヶ岳をまるまる覆っているどんよりした雲をみて、不安と期待がないまぜとなった。



10:15 美濃戸口到着
 バス車中でブーツの紐を締め、スパッツを履き、準備完了。
 
 バスを降りたら、意外にも雨も雪も降っていなかった。
 朝方に降った形跡もない。
 静かな登山口。
 
 風もほとんどなく、空気が温い。
 山全体を覆っていた雲も随分と消えていた。
 やはり回復傾向にあるかっ。いやいや、稜線は鉄板で吹雪だ。覚悟せよ。
 自問自答し、すぐに歩き始める。
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 「よし、行けるとこまで、、行くぞっ」

 本当ならば もっと早くに出発したかったが、仕方がない。。。 
 天望荘へのアタックタイムは万ヶ一のエスケープも考慮して、1時間半。
 14時までには行者小屋に着きたいところ。
 (というか、そもそも天気もよければ、赤岳頂上も狙いたかったし)

 美濃戸口から美濃戸までは1時間、かったるい林道歩き。
 長い道だが、行きは考え事もしているために あまり退屈は感じない。
 空気は暖かく。歩き始めてすぐにアウターを脱いだ。

11:00 美濃戸通過
 美濃戸の山小屋エリアを通過し、
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 南沢コースの樹林帯に進む。
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 この南沢の中間あたりから退屈さを感じてくる。
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 「はやく行者小屋へ着かないかなあ。」
 
 空はあいかわらずどんよりしているが、時々 小雪が舞う程度で
 風もない。
 
 1月に比べて随分雪も少なくなったように思う。

 汗をかかないように・・と じっくりと進むが、
 運動不足で脂肪が覆う身体はじわじわと体温をあげ、汗を噴き出す。

 樹林を抜け、河原状の道に出る。
 前方に横岳が見えるようになり、行者小屋も近くに感じた。
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 やがて赤岳が見える頃になると、上空の雲がきれ始め太陽が顔を出すようになった。
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14:10 行者小屋到着
 ようやく行者小屋(小屋は閉まっている)に到着した。
 眼前に横岳、赤岳、阿弥陀岳がそろい踏みする。
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 待っていたように青空が現れた。
 何度見ても美しい光景だ。

 上方の樹林帯は時折 風邪がゴーゴーと通る音がするが、小屋付近は穏やか。
 身体が重いけど、、眼前の赤岳、阿弥陀岳を見ると力が漲り 疲れが吹き飛ぶ感じがした。

 風もさほど強くないが、上空を雲が早いスピードで流れているため、
 稜線は確実に吹雪いているだろうと思われた。

 ここでいつものように階段の下でアイゼンを装着し、パンをかじり、
 テルモスに入れてきたお茶を飲む。


14:30 行者小屋出発
 「よしっ! いぐがっ!」
 東北訛りで 小さく かけ声をあげっ、歩きだす。
 
 予定より遅いが、まだチャレンジするには よい時間。
 もし地蔵尾根途中で敗退したら、赤岳鉱泉へエスケープしよう。

 地蔵尾根に取りついた。
 取りつくと同時に太陽が隠れた。(この日は二度と顔を出すことはなかった。)

 時間も遅いためか、登山者は私1人。
 
 樹林帯を抜けると、急登が待っている。
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 吹雪きだしたが、ゴーゴーと樹林帯を鳴らす風の音ほどには、
 尾根に実際に吹き付ける風は強いものではなかった。
 
 ピッケルもよく刺さる。
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 それにしても、夕方時分にしても随分と暗い。
 この時期の日の入時間は18時頃だが、雲が厚いのと、吹雪のカーテンが光を遮っているのだ。
 
 地蔵尾根上部の急登で下山中の登山者とすれ違った。
 谷に尻をむけて恐る恐る下っている。
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 人に会えたことの嬉しさと、相手をあんじる思いと、自分の事に集中しようという気持ちがないまぜ。
 

 地蔵頭の手前の痩せ尾根に近づいたところで、風雪でトレースが消えた。
 地吹雪で視界も悪くなる。地吹雪と書いたが、その雪が降っているのか地面から吹き上げているのか
 わからなくない。地形の記憶と方向から、進む道なき道を見定め登る。
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 痩せ尾根を通過し、無事に地蔵の頭に辿りついた。
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 ”ビュオーービューオーー”
 
 稜線は冷たく強い風だった。
 たとえ時間に余裕があろうとも、赤岳まで行くのは厳しいかも・・と思えるような風だった。

 しかし、もう山小屋は目と鼻の先。ほぼ勝利。
 ここまで登れたら 吹雪も これ痒し。
 ルンルンで天望荘へ。


16:14 赤岳天望荘 到着
 赤岳天望荘。そこは地上2700mの山小屋。
 営業をしていると分かっていても、小屋の自家発電機の「ブーンン・・」という音が
 聞こえてくるまで不安があるのは、私だけじゃないはず。
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 当たり前だが、ホントに営業している。
 氷点下10℃ほどと思われる 吹雪の世界から、一歩中に入る天望荘の中は あったか別世界。
 
 ここは天国ですか?

 私    「遅くなってすみません!!」
 小屋番さん「大丈夫。大丈夫。まあ荷物を降ろして 珈琲でも呑んでゆっくりして下さい。
       受付はその後でいいから。」

 ブラザートムが登山を趣味にしたら こんな感じになるんじゃないかなあ。。
 という赤岳天望荘の小屋番さんは、優しく気さくな風で、しかし毅然ともしており、
 常に全体に気を配ってらっしゃる方だった。
 
 事務的な話しかしてないが、、翌日 小屋を後にするまで印象深い人だった。
 
 以下、事務的な話し。
 
 小屋番さん「コーヒー、御茶、お湯は無料です。」
 私    「ま・・・まじっすか!? あ、、でもテルモスに入れるとかは、、無しですよね。」
 小屋番さん 「構いませんよ!」
 私    「ま・・まじっすか!?」

 小屋番さん「今日はもう上がってくる人いないし、キヤンセルばかり出てねえ・・
       後から来たら合い部屋になりますが、恐らくあなた お一人だけですね。」
 私    「ってことは・・・個室ですか?」
 小屋番さん「ええ。後から来なければね。もう、来ないと思うけど・・。」
 私    「ってことは、大部屋料金で個室を使えるってことですか。
       ま・・・まじっすかあああ。うおおお。誰もあがってくんなあ!!」

 私は、マジで? すげー?しか、、いってなかった気がする。 

 外は新幹線のホーム待合室のようにゴーゴーと凄い吹雪であるが、
 その世界が信じられないほどに、快適な小屋内。 まさに天国と地獄。
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 さっそく談話室で、ぬくぬくと石油ストーブにあたりながら自炊する。
 野菜と豚肉がたっぷり入った鍋をつつく。
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 ちなみに、自炊をするような客は私1人だけであった。
 夕食も朝食も冬のくせに豪華なようで、、客の選択肢はすぐに納得したよ。

 夕食後は持参した安酒に燗を入れて呑みながら、ゴロゴロして 読書。
 最高だ。すっかりいい気分。
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 20時になると ぞろぞろと談話室に人が集まりだす。
 談話室の液晶テレビで、、NHK大河ドラマの龍馬伝が始まるからだ。


 龍馬伝を見て、香川照之を薄っぺらく批評する 関西おばちゃんに
 「おまえに香川照之の何がわかるんだよっ!」
 と煮え煮えしながら、、放映終了。
 
 就寝。
 まだ外はゴーゴーと凄い風。夕方より更に強くなっている。
 吹くだけ吹け。明日はきっと晴れるさ。
 と思いながら、、布団の中へ。
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 しかし、寒くて寝れない。
 3人部屋を1人占めできたので、隣の方の布団を拝借。
 暖かかったよおお。 

 ガヤガヤ。。
 消灯を過ぎたのに、、おばちゃんはやかましいなあ。



            <冬の横岳・硫黄岳縦走:2日目 心震える 横岳~硫黄岳の縦走★★★>へ続きます。
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